公開日 2025年04月25日
更新日 2025年04月25日

一人一人の幸せ(ウェルビーイング※)を高める 教育へのチャレンジ
教育長 松 尾 真 千 子
日頃は、本村の教育活動にご理解・ご協力をいただき、誠にありがとうございます。
このたび教育長を拝命し、本村の教育を担う責任の重さに身が引き締まる思いでおります。村民の皆さまと共に、佐那河内村の教育の充実に誠心誠意努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
私は今から約30年前、縁あって広島県から瀬戸内海を越え、佐那河内の地にまいりました。右も左もわからなかった私を地域の皆さまが温かく迎え入れてくださり、日々の暮らしや子育てを助けていただきました。地域ぐるみで支えてくださる温もりやありがたさは、今も私の心の中にしっかりと残っております。これから先、この感謝の気持ちと地域の皆さまから受け取った温かさを教育という形で未来につなぐこと、それが私自らの使命であると考えております。
現在、急速な社会情勢の変化により、予測困難な時代を生きる子供たちが、自分のよさや可能性を発揮して自ら人生を切り拓き、自分らしく幸せに生きていくための力を育むことが求められています。これまで佐那河内小中学校では、9年間を見通した小中一貫教育を基盤として、「小1からの英語教育」「先進的なICT教育」「ふるさと学習」の3本柱を中心に、佐那河内ならではの特色ある取組を進めてきました。
今後さらに、「人は誰もが本来力を持つ存在」だと信じ、互いを尊重した対話を通して、「心を温め合い、ともに学び合う」信頼関係やコミュニケーション力、チームで課題解決する能力や主体性を育む取組にチャレンジしていきたいと考えています。
この取組で育つ資質や能力は子供時代にとどまらず、生涯を通して生きがいを持ち自分らしく生きる「一人一人の多様な幸せ」とともに、「社会全体の幸せ」でもあるウェルビーイングの向上につながると考えています。佐那河内の子供たちが、多くの気づきや学び、自信を得て、自らの力で幸せな未来を形づくってほしいと心から願っています。
佐那河内村は豊かな自然と温かい人のつながりに恵まれており、これまで大事に受け継がれてきた文化や芸術、公民館活動や夏祭り等の村行事、スポーツ活動や放課後子ども教室など、子供から大人まで参加できる魅力的な「学び」・「体験」・「交流」の場があります。
これらの多種多様な交流の中で、すべての世代の方々が本来持つ力を発揮し、「誰もが支え合いながら幸せに生きていける」「みんなで未来の幸せをつくっていける」そんな佐那河内村を目指して、教育の力で幸せ(ウェルビーイング)な未来を拓いていけるよう力を尽くしてまいりたいと思います。
今後とも、皆さまのご理解・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
※ウェルビーイングとは、「身体的・精神的・社会的に良い状態であること」と定義され、短期的で感情状態の幸福のみならず、生きがいや人生の意義などの将来にわたる持続的な幸福を含みます。ウェルビーイングの向上は、OECD(経済協力開発機構)のラーニングコンパス(学びの羅針盤)に、2040年以降の社会を見据えた世界共通の教育目標に掲げられており、国の「第4期教育振興基本計画」(令和5年6月策定)」にも教育政策の重要な方向性として位置づけられています。