第6回人権大学講座開催

公開日 2023年01月13日

本年度最後の人権大学講座は、12月6日、社会学者の神原文子さんに「コロナ禍による貧困、被差別、生きづらさ-女性、単身者、子どもたち-」と題し、講演していただきました。

その一部をご紹介します。

 


 

・日本のひとり親世帯の子どもの貧困率(2018年)は48.5%と国際的にも髙い水準にある。また、父子家庭よりも母子家庭のほうが貧困率は高い。母子世帯の母親の就業形態は非正規雇用が多く、時給も低いため、生活は苦しくなるケースが多い。

・コロナ禍では収入減少、支出増加、家事増加、感染不安・生活不安の増加、人との交流機会の減少による孤立などの要因のため、生きづらさが深刻化している。

・夫婦の関係性については、憲法24条で、「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」とある。夫婦で対等に協力しながら、家庭以外での自分も大事にできる関係性を築けていけると良い。

・全ての生活者を包括するためには、ワーキングプアに陥らなくてよい賃金保障や低家賃の住宅支援策などの国の対策とともに、地域では多様な家族観の一般化を広め生活困難な人々への差別解消に向けた教育・啓発が必要である。

 


 

本年度は好評であった現地研修も行い、全6回終了することができました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

来年度のご参加もお待ちしております。