人権大学講座を実施しました

公開日 2022年01月20日

更新日 2022年01月20日

2021年度人権大学講座の第2回~4回の内容についてご紹介します。

 

 

【第2回】

日時:2021年8月27日(金)19:00~

演題:「障がい者と人権~パラリンピックとコロナ禍に見る~」

講師:四国大学 前田宏治教授

 

 コロナ禍における障がい者の困難性について、視覚障がいのある方は歩行時介助者と距離をとることが難しかったり、買い物時商品を触るなどして確認する必要があったりすることが原因で外出困難になっていること、聴覚障がいのある方はマスクで口元が見えず話しかけられていることに気づけないなど、様々な問題を抱えていることを教えていただきました。

 また、パラリンピックについては大会の理念や、アスリートとして大会出場に向け努力を重ねるなどエリート性についてオリンピックと同じであること、一方で遠征費などが自己負担である点が課題であることなどについて、学びました。

 

 

【第3回】

 

日時:2021年9月14日(火)19:00~

演題:「コロナ禍における子どもの人権」

講師:NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター 辻英之代表理事

 

 グリーンウッドでは長野県泰阜村で、おもに都会の子どもを1年間預かり、地元の学校に通い生活する教育プログラムを実施しています。様々な地域の子どもたちが寝食を共にし、人や地域との関わりを通してこれからの時代を「生き抜く力」を身につけていくそうです。

 グリーンウッドはコロナの影響で事業が実施できず収入大幅減という困難に直面していますが、辻さんからは、「思い通りにならないこと」を楽しむ余裕をもつことが大切だということも、講演を通して伝えていただきました。

 

 

【第4回】

 

日時:2021年10月5日(火)19:00~

演題:「セクシャル・マイノリティについて-LGBTQ+の理解と支援-」

講師:鳴門教育大学 葛西真記子教授

 

セクシュアル・マイノリティとは?
性的多数派《セクシュアル・マジョリティ》=「自分の性別に違和感がない」かつ「異性を好きになる」
性的少数派《セクシュアル・マイノリティ》=上記の多数派ではない人々の総称
では、セクシュアル・マイノリティの人はどれくらいいるのでしょう?

一般的には人口の5〜 10%(20人に1人か10人に1人)と言われていて、左利きやAB型の人と同じくらいの割合です。

左利きやAB型の人はよくいますが、セクシュアル・マイノリティの人と出会うことはなかなかありません。

そのことに違和感を覚えたほうがいい、と葛西さんはお話されていました。

私たちの身近にも、周りに打ち明けることができず、悩みながら生活している人がいるかもしれません。
多様な性を理解し、尊重しあえる環境をつくるため、セクシュアル・マイノリティの人が必ず周りに存在しているということを忘れず、知識をもち、悩んでいる人が自分のことを打ち明けられる存在になってほしい、ということを伝えていただきました。