公開日 2021年11月10日
更新日 2023年11月06日
さくらももいちご栽培振興プロジェクト
佐那河内村のブランド作物である「さくらももいちご」について,高齢化や担い手不足による生産量の減少が課題となっています。ブランドを維持するためには,担い手を育成し生産量を維持することが求められています。
この度,移住者による新規就農者の確保と高設栽培への転換やスマート農業の導入などにより,生産量の維持と発展を図り,持続可能ないちご栽培振興を目指し,さくらももいちご栽培振興プロジェクトを開始しました。
1.「さくらももいちご」の現状
令和2年度販売数量(JA調べ) 約83t
令和2年度販売額(JA調べ) 約2億4千万円
令和2年度生産農家22戸
生産農家平均年齢65.2歳(経営主)
農家戸数22戸の内,70代以上が半数を占めており,担い手対策が急務です。
2.農家数・出荷量の目標
このままであれば,令和12年には農家戸数14戸,出荷量は48tとなり,令和22年には農家戸数11戸,出荷量は26tまで下がる予想となりました。
担い手対策として,令和7年から2戸の新規就農者を6年間増やし,令和12年には農家戸数26戸,出荷量83tを目標とする計画を立てました。
また,新規就農者でも耕作しやすく,品質を安定させるため,高設栽培の検討やスマート農業の導入の検討もあわせて始めました。
3.佐那河内村いちご栽培振興協議会の設立
このプロジェクトを行うにあたり,JA徳島市や徳島県など関係団体と「佐那河内村いちご栽培振興協議会」を設立しました。
佐那河内村いちご栽培振興協議会
(令和3年5月25日設立)
役職 | 所属 | 所属団体役職 |
会長 | 佐那河内村 | 村長 |
副会長 | 徳島市農業協同組合 | 代表理事組合長 |
副会長 | 東部農林水産局 | 局長 |
委員 | 全国農業協同組合連合会 徳島県本部 | 副本部長 |
委員 | (公財)徳島県農業開発公社 とくしまブランド推進機構 |
副代表 |
委員 | 佐那河内村農業委員会 | 会長 |
委員 | (一財)さなごうち | 理事長 |
委員 | 徳島市農業協同組合 佐那河内ももいちご部会 |
部会長 |
監事 | 東部農林水産局 | 徳島農業支援 センター所長 |
監事 | 佐那河内村 | 副村長 兼企画政策課長 |
事務局長 | 佐那河内村 | 産業環境課長 |
事務局 | 佐那河内村 | 産業環境課課長補佐 |
事業内容
(1)いちご栽培担い手確保に関すること
(2)いちご栽培に係る次世代技術の研究に関すること
(3)就農を契機としたUJIターン・移住・定住の促進に関すること
(4)その他協議会の目的を達成するために必要なこと
具体的な活動については,2つの部会に分かれて活動しています。
(1)佐那のいちご塾運営部会
(Sana's Strawberry Shcool)【SSS部会】
活動内容
・いちご栽培担い手の確保に関すること
佐那のいちご塾の運営や就農の支援と環境整備
・就農を契機としたUJIターン・移住定住の促進に関すること
(2)次世代技術研究部会
(Next-generation Technology)【NT部会】
活動内容
・いちご栽培に係る次世代技術の研究に関すること
4.部会の活動
(1)佐那のいちご塾運営部会【SSS部会】
移住者による新規就農者の確保を目指した活動。年間2戸の新規就農者を6年間,計12戸の新規就農者確保を目標としています。
〇プロジェクトスキーム
「佐那のいちご塾生」として「地域おこし協力隊」を採用し,2年間の研修期間を経てさくらももいちごの生産農家として就農。
場所 | 支援策(R5年度現在) | |
研修 (基本2年間) |
・篤農家 ・徳島県立農業大学校 |
・地域おこし協力隊(会計年度任用職員) |
就農 | ・空きハウス(当面) ・レンタルハウスやリースハウス(将来) |
・地域おこし協力隊起業支援補助金(上限100万円) ・経営発展支援事業(国1/2県1/4事業費上限1000万円) (経営開始資金交付対象者は事業費上限500万円) ・経営開始資金(1~3年目150万円) など |
〇各団体の関わり
現在,佐那のいちご塾生【地域おこし協力隊】を募集中。
https://www.vill.sanagochi.lg.jp/docs/2021091600021/
(2)次世代技術研究部会【NT部会】
労力の軽減と収量の増加のため,高設栽培を導入し,スマート農業を導入することにより, 栽培技術の見える化,マニュアル化を行い,新規就農者でも生産しやすい体制を整えることを目標としています。
〇実証実験
現在,下地区と上地区の2か所で実験的に高設施設を整備。糖度や大きさ,食味など「さくらももいちご」としての品質確保のための実証実験を行っています。また,スマート農業導入に向け,ハウス内の温湿度やCO2濃度の測定し,データを蓄積しています。
〇各団体の関わり
このプロジェクトを通じて,佐那河内村のブランド作物である「さくらももいちご」の維持・発展を目指します。