公開日 2021年04月23日
更新日 2021年04月23日
※この記事は、外国語指導助手（ALT）として佐那河内村で暮らすカナダ人、べサニー・ジョンソンさんが、外国人の目線で村の人々や文化を取材し、纏めた英文を元に作成したものです。
日常的なものと非日常的なものは、それぞれ、バランスを保ちながら存在しています。伝統と歴史は聖なるものです。佐那河内村では名前がついてから約千年もの間、いくつかの伝統が今もなお残り続けているみたいですね。しかし、コロナ禍のため、多くのイベントが中止となりました。今の生活は…… これまでとは少し異なりますよね。
私が佐那河内に来て以来、いろんなお祭りを経験し、村の人たちがいろいろ教えてくれました。例えば、祭りには、神のためと、人々のためのものがあります。お祭りという素敵な伝統を、カナダに住んでる家族や友達にも紹介したいと思って、このビデオを作ってみました。英語でもっと詳しく書いていましたが、佐那河内をよくご存じのみなさんのために、簡単な説明を日本語で頑張ってみました！
人々のためのお祭り
最初に調べたのは、佐那河内の納涼夏祭りです。夏休みの間、多くの人々は家族や友達と会うために村に帰ってきます。夏祭りがあることで、一緒にお祝いをすることができます。戦後、このお祭りは人々の元気を取り戻すために生まれたと、今の夏祭りのリーダーである西村さんは言いました。今もなお、地域の努力やボランティアの協力のおかげで続けられている、象徴的なお祝いです。
あじさい祭り
７月には、多くの人々が山の上のあじさい祭りへ訪れます。３万株以上の美しいあじさいの景色を見に来るのです。村の人たちは、たくさんの人々が訪れること望み、この花を植えました。結果は、大成功でした！お祭りの催し物や素敵な景色が村のプロモーションとなり、県外の人々も見に来られます。2020年は中止となりましたが、お祭りの実行委員長である日下さんは、「これからもお祭りが続き、村の自然の1つである大川原高原に多くの人が訪れてほしい」と願っています。私も、大川原高原の自然と風景に癒やされるためによく行きます。特にお祭りのあじさい満開のときにいろんな人を連れてあげたいです！
神のためのお祭り
次に、秋祭りですね。佐那河内の大きな神社としては、朝宮神社と、大宮神社、それから天一神社があります。それぞれの秋祭りには、それぞれ異なる伝統、儀式、踊りなどが受け継がれています。秋祭りの伝統は、村の古くからの文化的で宗教的な習慣を守り続けるとともに、地域の人々の集まる機会も与えてくれています。
お祭りがなくなると…
それで、私は少し気になりました。毎年当たり前のように行われていた伝統が中止となり、みなさんはどう感じているのでしょうか？村の人たちはこう話してくれました。寂しい気持ちがあったんですが、お祭りの復活できる日を楽しみに待っています、と。
癒やしの祝い
私が佐那河内に住んでから毎年、お祭りの明るくて賑やかな雰囲気を楽しみにしてきました。本当に、お祭りと村の人たちのおかげで元気な気持ちになれますね。お祭りに行くと、みんなはいつも私を歓迎して、ニコニコしながら伝統や歴史を説明してくれます。それで、思いました。地域の伝統は本当に大事なものだなぁ、と。この大切な伝統が突然なくなると、今まで当たり前にあったものの価値に気づき、もっと大事にすることができると思います。
お祭りは、変わりなく繰り返す日々に、エネルギーを与えてくれます。２０２０年には多くの行事が中止となりましたが、永遠になくなった訳ではありません。またお祝いできる日のことを考えると楽しみになりますね！
一緒に乗り越えましょう、佐那河内！