獅子のたてがみのように伸びるシダ植物

公開日 2024年01月30日

シシガシラ

寒い毎日ですね。落ち葉の森を歩くと、斜面に存在感のある「シシガシラ」というシダ植物と出会います。漢字で「獅子頭」と書きます。放射状についている葉がオスの獅子(ライオン)のたてがみのように見えることから、この名前がつけられました。牧野富太郎博士が命名した植物のひとつです。湿気があり、半日陰の場所によく見られます。常緑性なので、冬でも青々としており、今の季節は一際目立ちますね。 茶色くなって立ち上がっている葉は子孫を増やすための胞子がついている「胞子葉(ほうしよう)」です。たてがみの部分の緑色の葉は胞子をつけず、主に光合成をする「栄養葉(えいようよう)」です。 顕微鏡でなければ観察できないほど小さな胞子が成長し、役割の違う葉をつけることで、次世代へ命を繋いでいます。大小様々な株が集まって生えている場所もあり、その様子はオスのライオンの群れのようで楽しいです。

 

シシガシラ