3つの名を持つ「つる性植物」

公開日 2023年12月06日

スイカズラ

大川原高原へ登る道中や林道沿いで黒光りする果実に出会います。それはスイカズラの実です。スイカズラは木々に巻きついて成長する「つる性植物」です。よく枝分かれするので、ツタが木に絡んで茂ります。花が咲く時期(初夏)に蜜を吸うと、ほんのり甘いので「スイカズラ(吸い葛)」と呼ばれます。花はジャスミンのような清涼感のある優しい香りで、白から黄色に徐々に変化することから「金銀花(きんぎんか)」とも呼ばれます。 また、冬になっても葉を落とさず、厳しい寒さに耐える様子から「忍冬(にんどう)」と呼ばれることもあります。ツヤがあり、黒く輝く果実は毒性を持つ品種も存在するので、わたしたちは食べない方がいいといわれていますが、野鳥たちの貴重な食料となっています。いよいよ寒い季節がやってきますが、毎日ひたむきに生き抜く自然界の動植物たちと共に乗り越えたいですね。