山道の桂のお話

公開日 2021年06月25日

更新日 2021年06月25日

佐那河内村の桂の木

まもなく紫陽花が見頃を迎える大川原高原の少し下の山道。美しい自然を見ながらハイキングを楽しめるこの道ですが、その傍らに一本の大きな木がそびえています。この木は桂の木と呼ばれる木で、全国的には珍しいものではありませんが、佐那河内村では数えるほどしか確認されていない珍しい木です。山道を開拓する際に桂の木を見つけた、当時の山の木々に詳しい役場職員が、伐採せずにそのまま残すという粋なはからいをしたため、今でも元気な姿を目にすることができると教えてもらいました。ハート形の葉は秋になるとしおれ、キャラメルのような甘い香りを放ち、辺り一帯を包むので、秋口にこの道をあるくのがとても心地よいそうです。山に植わる木にも村の歴史を知ることができる体験は、とても素敵なことだと感じます。