教育長あいさつ

公開日 2020年04月01日

更新日 2020年04月16日

特色と魅力のある「小中一貫教育」の充実

~夢を持ち,未来を拓く人づくり~

 

                                         教育長   大 島 千 文

 

   AIの登場,先進的科学技術の進化,グローバル化の一層の加速など,現代社会は,急激に変化し,進展を遂げています。不確定な社会情勢の中で,今まで経験したことのない出来事に向かい合い,未来の社会を支える人材として,子どもたちには「課題を解決するために,自ら情報を収集し,考えをもち,仲間と話し合い,発信する」力が求められております。

 

 また,令和2年度より小学校から順次,全面実施となる学習指導要領は,平成29年3月に公示され,新しい時代に育成すべき資質・能力として「知識・技能」,「思考力・判断力・表現力等」,「学びに向かう力・人間性等」が示されました。

 

 本村では,『佐那河内村教育大綱』において,「夢をもち,学び続けるたのしさを理解し,豊かで健やかな人生の実現を支援する教育」を基本理念として掲げ,「主体的・対話的で深い学び」を通して,新しい時代に必要な資質や能力を育成する,学習指導要領の趣旨を踏まえながら,9年間を通して小中学校の全教職員がダブルの目で子どもを見つめ,きめ細やかに育てる,「小中一貫教育」の一層の推進を図ってまいりました。そして,平成30年4月に,2年間の準備期間を経て,小中一貫教育校「佐那河内小中学校」へと移行いたしました。

 

 小中一貫教育の具体例としては,小中9年間の教育課程を編成し,小中の教職員が合同研修を通して他校種の教育内容を把握し,乗り入れ授業をさらに充実させ,「小中の系統性を大切にした教育」の充実を図りました。特に英語教育においては,小学校1年生から教育課程の中で充実した指導を行い,中学校3年生まで系統的に指導を積み重ねるなど,小中一貫校ならではの特別な教育を行っております。

 

 また,ふるさとのよさや課題について調べ,自分に何ができるか考え,子ども議員として村に提言するなど,未来を担う人材を育成する「ふるさと学習」にも取り組んでおります。

 

 このような小中学校における特色ある取組により,子どもたちの成長が見られ,客観的なデータにおいても,成果が上がっていることを実感しております。

 

 今年度,学校に配置しました,タブレット等の各教科における効果的な活用・研究は,「主体的・対話的で深い学び」をめざし,「思考し,判断し,発信する力」を身に付けさせるための方策の一つとなるととらえています。村教育委員会として,タブレットとデジタル教科書,電子黒板とを効果的につないだ指導の推進をさらに図るなど,学校への支援をしっかりと行ってまいります。

 

  本村において,学校と家庭,地域社会がそれぞれの役割を果たしながら連携することを基盤とし,放課後英語活動や自然体験学習など,社会教育における,本村ならではの特色ある学びを一層充実させながら,家庭教育への支援も,しっかりと進めてまいります。  

 住民の皆様には,生涯を通じて学び続ける学習機会の提供,活動への支援を進め,豊かな学びを支えていきたいと考えております。本村の教育行政につきまして,皆様のご理解,ご協力をお願いいたします。